キャリア形成

Part1:生い立ち編 大学に入学するまで

大学生活の終盤には就職活動があります。就職活動の時期まで自分はどう働こう、どう生きていこうと考える機会はあまりなかったのではないでしょうか。大学時代には個人事業を3度も起こされ、JAC Recruitmentにて採用・転職支援をされている佐藤優一さんにお話を伺いました。佐藤さんの就職活動の軸、今後のキャリアについてはもちろん、学生時代の過ごし方や人生の意思決定の瞬間についても伺ってみました。

Profile

佐藤優一(さとう・ゆういち)●1990年生まれ。2009年慶應義塾大学経済学部に入学。

大学時代に3度の個人事業を経験。2度に渡る個人事業の失敗を乗り越え、3度目はソーシャルメディアマーケティングの個人事業を立ち上げた。運用していたメディアは オーガニックで月間100万インプレッションを記録、話題にしている人数においてはビジネスアカウントとしてTOYOTAやユニクロなどの有名ブランドを押しのけて数十万あるFacebookページで上位30位以内に入る。就職活動終了後はヘッドハンティング会社ジーニアス株式会社にて人材紹介に、アクシス株式会社にてインターネットマーケティングに従事する。2015年に同大学を卒業後、株式会社JAC Recruitmentに入社。主にIT、インターネット領域を中心とした業界への転職を斡旋。大手インターネットメディア会社を中心に、ライフイベント・ライフスタイル領域でサービスを提供する企業を数多く担当を行う。サービスを限定せずインターネット領域を横断した求職者へのコンサルタントとして転職斡旋に携わる。社外の活動としてはUBIC社とサムライインキュベート社が主催した「人工知能ハッカソン」に参加し、最優秀賞を受賞する。

 

――まずは慶應に入学する以前のところ伺ってもよろしいでしょうか?

 

はい。小学校から高校生までは別に勉強やスポーツができるわけでもない、どちらかと言うと落ちこぼれている学生でした。背景は家庭環境にあると思っております。小学校の2年生くらいまでは裕福な家庭でした。しかし、小学校3年生頃、家庭に転機があり、経済的に困窮し、精神的に不安定な時期がありました。

 

そういう家庭環境下であったので、僕自身の自己評価、自己認識が非常に低くなってしまいました。結果、学校でもいじめられるようになり、生きていること自体に罪悪感や嫌悪感を感じておりました。

 

――当時、落ちこぼれていた佐藤さんがどういう経緯で勉強することになったのですか。

 

実は特に理由はありません。私が通っていた高校は中高一貫の進学校だったので、受験期になれば塾にも入るのが当たり前でした。周りの友達が塾に入るタイミングで入塾しました。入った塾で成績が認められて、なぜかやる気をだしたのです。特にやることもなかったので、高校2年生の時から1日18時間程勉強し、成果が出るようになり自信がつきました。

――慶應義塾大学経済学部に入学されていますね。

 

僕は小学生の頃から偉人の伝記を読むのが好きでした。自分も人の役に立つ人になりたい、社会に貢献できるような人になりたいという思いがどこかありました。しかし、家庭環境が変わって以降 、生きることに絶望していたのでその想いを考える余裕はありませんでした。そんな自分でしたが大学受験をきっかけに少しずつ自信を取り戻しつつありました。将来は社会に貢献できる人材になりたいといった想いが実現できる学校がないかと探しました。

 

国家・社会の風潮に依存することなく、自らの意志を尊重し、社会に影響を与えていくといった「独立自尊」を建学の精神に据える慶應義塾大学に惹かれました。加えて、慶應義塾大学は数多くの著名人を輩出しているので、社会を先導する為に必要な教育を受けられるであろうという期待もありました。

 

――実際入学されてみていかがでしたか?

 

実際に入って、大学は教育機関ではなく、研究機関である事に気が付きました。教授達の研究費用を捻出する為に、学生に講義をするという仕組み。だから、大学の授業に出るよりも本を買って読む方が知識獲得という意味ではまだ効率的だと考え、授業はテスト当日以外ほぼ全て欠席しました。

サークルに入る、同じクラスの人達と飲みに行く。そういうごくごく当たり前な大学生活を1年間くらい送ってみました。しかし、このままでは自分が望んでいたような成長を得ることはできないという不安や焦りが芽生えてくる一方で、何をすべきか分かりませんでした。

 

次ページ:ある論文との出会いが人生を変える転機となる

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